
紫
蘇(し
そ)の生葉には実に多様な栄養分
が含まれています。
シソは緑黄色野菜でもありますから、体内で必要に応じてビタミンAに変わる
βカロチンを筆頭に、ビタミンB1・B2・B6にビタミンC。植物の割には
含有量が多い成分としてはカルシウム、鉄分、カリウム、マグネシウム、亜鉛と、
まさに体が喜ぶ成分の宝庫。ただ紫蘇(しそ)はその独特の香りや味わいのために、
香味、体に喜ばれる役割を果すことが多い食材。
また、価格的な面を考えても、一度に大量に食べるのがなかなか難しい野菜でもあります。
そのため、最近注目されているのが紫蘇(しそ)ジュース。
紫蘇(しそ)の栄養素を、生の葉を食べるよりもずっと摂り易いことが大きな理由です。

紫蘇(しそ)の原産地はヒマラヤ山脈からミャンマー、中国南部にかけての広い地域です。
日本列島に渡来した明確な時期は分かっていませんが、紫蘇(しそ)の種が縄文時代の
遺跡に残っていたことから、その頃にはすでに日本各地に自生していたと考えられています。

アジア大陸から渡来し、縄文時代にはすでに日本各地に磁性していた紫蘇(しそ)。
しかし、人の手によって栽培され始めるまでは少し時間がかかりました。
その始まりは平安時代。当時、日本は古代中国から様々な文化を取り入れていました。
その中には、東洋医学の基本である薬草に関する知識も数多くあり、
紫蘇(しそ)の薬効に関する知識もまたその一つだったようです。
平安時代の延喜年間(西暦901〜923年)、日本で最初に作られた本格的な
植物辞典「本草和名」には「イヌエ・ヌカエ」の名で紫蘇(しそ)のことが
紹介されています。そんな知識の深まりが紫蘇(しそ)という植物の薬効への関心、
さらにはその栽培へと結びついていったのでしょうね。




